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半閉鎖式スクーバシステムのデザインについて [プロダクトデザイン]

半閉鎖(セミ・クローズド)式呼吸器…スクーバダイビングの一種。よく目にするのはオープンなシステム。200気圧でタンクに詰まった空気を吸って、海中に吐き出す。吸って、捨てるの連続。半閉鎖式は名前の通りに吸ったものを戻す…二酸化炭素を取り除き、酸素を補って再利用するシステム。リブリーザーRebreather)と呼称されている。
リブリーザーには、酸素分圧センサーを利用して、消費した分の純酸素だけを供給する閉鎖式(CCR:Closed Circuit Rebreather)と、常時一定量の酸素+α(窒素等)の混合ガスを供給する半閉鎖式(SCR:Semi-Closed Rebreather)がある。基本的にはプロ(ダイバー、研究者、災害救助、軍用等々)向けの道具。この(SCR)道具の軽量性と排気の少なさ(魚が逃げない等々)にフォーカスして、レクリェーショナルダイビング向けに開発された商品…そのデザイン開発プロジェクトに参加していた。インターネット & 3DCAD普及前で、独立以前。1993年頃の話。

デザインは事務所のボスの仕事。スタッフの私は、スクーバライセンスを持っていたことで、プロジェクトの担当者に。スケッチを元に、図面化、ラフモデル制作、メーカーや試作会社等との打合せが主な仕事。金型も3Dデータからでないことが普通だった時代。グラファイト電極の曲面修正(サンドペーパー等で削る)も体験。
量産試作が組み上がっての潜水用プールテストにも同行。プロダイバーによるテスト後、担当者だからとテストも参加。溺れても助けるから…と、プロダイバー数人に囲まれて試作で潜ったのは、後にも先にもこれだけ。
呼吸による中性浮力のコントロール無しに、水中のある地点で留まっていられる不思議な感覚。若干の呼吸抵抗はあるものの、シューゴボゴボ…の音が無い水中の静寂感。今までに無い体験…。
その後発表して出荷開始。「グランブルー・フィーノ(fieno)」…という名前で、94年のGマーク部門賞にもなった。
…が、メーカーであるベンチャー企業とディーラーとの間の不運な諸事情により、96年に市場から撤退に。4P(Product/Price/Promotion/Place)を検討し、業界やマーケットにも働きかけ動いていたにも関わらず、道半ばでプロジェクトは暗礁に…。今となってはどうしようもないが、「レクリェーショナル・リブリーザー」の体験が広まる前だっただけに残念でならない。
もしまたどこかの企業がリブリーザーの開発をするのであれば、今度は自分でデザインできたらと思う。


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コメント 2

再発売してください。

ぜひ再発売して欲しいですね。
現在買える外国製は最低でも65万円デザインも良くないし。
by 再発売してください。 (2014-10-03 10:27) 

パーク君

是非とも開発していただきたい!
by パーク君 (2016-06-13 15:25) 

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